介護保険が大きく変わります

先に介護保険法が改正され、「現役世代並み」の収入がある高齢者の自己負担は3割になるなどの負担増、介護状態の改善を狙った「自立支援介護」の促進などが決まりました。超高齢化を受けて介護保険財政は年々、悪化していっており、負担増は避けられない状況です。また自立支援介護で介護卒業も目指したいとされています。

 自立支援介護促進については、あまり話題になっていませんが、当事者にとっては大きな影響があります。自立歩行できるようになること、トイレに独りで行けるようになることは大切なことですが、今までよりリハビリがしんどいものになるかもしれません。市町村によっては要介護の方を減らそうと無理をしてくる可能性もあります。個人の尊厳とのバランスが難しくなりそうです。

介護サービスは、介護人材の深刻な不足もあって、サービス内容が重度者の身体介助やリハビリを重視する方向に行きそうです。デイサービスは報酬を減らされて事業所も減っていくかもしれません。要介護1,2の方への生活援助(家事支援)は大幅に制限されてくるようです。介護保険事業を営む会社も立ち行かなくなるところが増えそうです。その代わりに地域のボランティアの出番を増やしたい、というのが国のやろうとしていることです。

サービス付き高齢者住宅(サ高住)など高齢者住宅も増えました。国はサ高住における訪問介護などに対する報酬も厳格化していくつもりです。世知辛いようですが、高齢者、それも75歳以上の方が増えて来るので仕方ないことなのでしょうか。

2000年に介護保険が始まってから、介護は公的な保険で賄われることになり、家族の介護で困っていた方も、ずいぶん助かったことと思います。しかし人生90年と言われて高齢者が増えて行く中、介護保険でカバーしきれなくなってきています。地域での助け合い、NPOや自治会、社会福祉協議会など活動が重視されていっています。私たちはどう考え、動けば良いのでしょうか。

まだ元気なうちから地域の活動に積極的に参加し、地域に馴染みを増やし、ウォーキングや体操などで体を動かして、などということになるかもしれません。地域に足場を作る、特に男性は群れることを嫌う傾向がありますが、それでも地域での付き合いを増やして行くことが大切でしょうか。

医療コンサルタント
(元大阪市立大学大学院特任教授)
松村眞吾

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